自由帳

@_nibral の技術ブログ

Windowsからvagrant-digitaloceanを使う

Digital Oceanのクーポンが余ってたので、Vagrantから使ってみる。 ローカルに仮想環境を立てないのでVirtualBoxはインストール不要、 持ち運ぶ端末が仮想化をサポートしない(Surface 3とか)場合も安心。

ConEmuの設定

今回は、UNIXのツール群が使える環境としてGit BashをConEmuから呼ぶことにする。

まず、メニューのSettings...からStartupTasksを開く。 左下の+を押してタスクを追加し、Commandsの欄にGit Bashの場所を書けばOK。 このとき、引数に--login -iを渡すのと、パス全体をダブルクォートで囲むことに注意する。

そのままだと日本語が化けるので、vi ~/.bash_profileで以下のエイリアスを追加する。

alias ls='ls --show-control-chars'

あと、Git Bashにはrsyncが入っていないので、rsyncをGit for Windowsに混ぜるを参考にMinGWのパッケージからexeとdllを持ってくる。 rsync --versionでバージョン情報が見られればOK。

vagrant-digitaloceanのインストール

インストールはコマンド一発。

vagrant plugin install vagrant-digitalocean

Git Bash(=MSYS)環境の場合、インストールしただけだとvagrant upの途中でエラーが出て失敗する。 これは、rsyncでDropletとの同期を設定する時のディレクトリ指定がCygwinスタイル(/cygdrive/c/Users/...)になっているため。 ここを設定するオプションは(たぶん)ないので、ソースそのものを書き換えてMSYSスタイル(/c/Users/...)になるようにする。

手順としては、同期を設定する処理が書かれているファイルを開き、

cd ~/.vagrant.d/gems/gems/vagrant-digitalocean-0.7.7/lib/vagrant-digitalocean/actions
vi sync_folders.rb

37~40行目、ディレクトリ表記を変換している部分から、

# on windows rsync.exe requires cygdrive-style paths
if Vagrant::Util::Platform.windows?
  hostpath = hostpath.gsub(/^(\w):/) { "/cygdrive/#{$1}" }
end

/cygdriveを消す。

# on windows rsync.exe requires cygdrive-style paths
if Vagrant::Util::Platform.windows?
  hostpath = hostpath.gsub(/^(\w):/) { "/#{$1}" }
end

Vagrantfileをつくる

必要なもの

  • Digital OceanのAPIトーク
    • Digital Oceanにログインして、上の「API」メニューからPersonal Access Tokenを発行できる
    • たぶんWRITE権限が必要
    • 発行完了画面を閉じるとトークンそのものは確認できなくなるので、きちんとメモったことを確認してから閉じる
  • SSH用の秘密鍵
    • ない場合はssh-keygen -t rsaで生成できる

Vagrant用のディレクトリをつくって、そこにVagrantfileを置く。

mkdir vagrant
cd ./vagrant
vi Vagrantfile

中身はサンプルを参考にする。 変えるのは秘密鍵の場所とAPIトークンくらい。ディストリビューションとリージョンはお好みで。

Vagrant.configure('2') do |config|

  config.vm.provider :digital_ocean do |provider, override|
    override.ssh.private_key_path = '秘密鍵へのパス'
    override.vm.box = 'digital_ocean'
    override.vm.box_url = "https://github.com/smdahlen/vagrant-digitalocean/raw/master/box/digital_ocean.box"

    provider.token = 'APIトークン'
    provider.image = 'centos-7-0-x64'
    provider.region = 'sgp1'
    provider.size = '512mb'
  end
end

起動

vagrant up --provider=digital_ocean

SSHで入ってみる

vagrant ssh

停止と削除

vagrant halt
vagrant destroy

destroy時に「本当に削除してもいいですか?」と聞いてくる。